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2018-02-21 Fintech

AIスピーカーへの期待

今月9日に開幕した平昌オリンピックも早いもので終盤戦。世間は日本人選手の活躍に手に汗握る毎日。そういう私も、普段はウィンタースポーツなど全く興味のないのですが、やはりオリンピックとなると話が違います。TV番組表と睨めっこしながら、見るべき競技のタイムスケジュールに頭を悩ませています。うっかりすると、大切な瞬間を見逃してしまう…と、リモコン片手に一喜一憂しています。

こんな時ほど、我が家のTV横に鎮座する「AIスピーカー」の活躍に期待したいところですが、その体たらくは、恨めしいばかり。基本的にこちらから話しかけることで、ある程度の期待したアクションを実行してくれるものの、主体的に発言することはありません。願わくば私の嗜好を理解し、日本選手のスタート時間になると「スタートしますよ!」と、お知らせしてくれれば嬉しいのですが、まだまだその域には遠く及びません。我が家の彼は、もっぱら音楽とFMの再生専門。もはや「ラジカセ」と言っても遜色ない役割しか担っておらず、必要不可欠とは言い難い存在です。

民間調査会社エルテックスの調べによれば(http://www.eltex.co.jp/lab/research/20171222.html)、「AIスピーカー」の保有率は未だ2.5%だそうです。昨今、ガジェット好きの好奇心をくすぐり続ける「AIスピーカー」ですが、思った以上に普及していないとの印象。されども、「将来的に保有したい・使いたい機器」の設問では、タブレット(20.9%)についで、AIスピーカー(14.5%)が第2位に位置し、期待値は高いようです。

これを裏付けるかの如く、富士総研の調べによれば(www.group.fuji-keizai.co.jp/press/pdf/171117_17110.pdf)、AIスピーカーの国内市場規模は、昨年度は20万台、18億円。2018年度以降も電機メーカーやオーディオ機器メーカーによる製品開発と市場投入が積極的に進んで市場拡大が期待できるとしており、2025年には、9.2倍の165億円と予想しています。こちらでも、私の評価とは異なり、期待感は大きいようです。

AIスピーカーは、画面をタッチしたり、キーボードを叩いたりするよりも速く、手軽に目的を達成することができるというメリットがあり、Fintechの分野においても活躍が期待されています。特にITに比較的不慣れなお年寄りなどは、AIスピーカーに話しかけることで株価を知れたり、送金ができたり、将来的には資産運用のアドバイスをもらえたりと、その可能性は十分にあります。ただし、ひとつ問題なのが、よく言われる「OK、Google」や「Hey、Siri」との呼びかけ方。私の中でも「Hey!」とはカラオケの中でのみ叫ぶものであり、日常生活で使う言葉ではありません。家族の中であっても「Hey!」はどこか恥ずかしい。これだけは何とかしないと、日本での普及は難しいかも。。。

消費者金融会社のCMで、かわいらしい能力者の女性が登場し、イメージするだけで荷物が届いたり、お母さんと会話が出来たりするシーンがあります。これに対し「それ、スマホでもできるよ」とお笑いタレントが冷静に反応するシーンがありますが、個人的には、AIスピーカーに期待したいインタフェースこそが、これだったりします。イメージするだけで、アクションしてくれたら…Fintechへの活用の幅も格段に広がるでしょう!これからの進化に期待です!

(田中記)

 

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